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術式:フラップレス+抜歯即時インプラント
本症例は40歳代の女性で、上顎前歯部の審
美改善を主訴として来院した(Figs.1a-c)。上顎前歯部は、幼少のころに打撲の経験があり、その影響のためか歯根形態が著しく短い
(Figs.3a,c)。下顎前歯部には歯列不正(叢生)を認め、その結果、上顎前歯の歯列不正を引き起こしている。下顎前歯部歯列不正は矯正専門医によ
り、スリーインサイザルにて改善(Figs.2a-c)、上顎前歯部は、両中切歯を保存不可能と判断し抜歯とし、審美性ならびに負担軽減の観点から、「フ
ラップレスによる抜歯即時インプラント埋入術」を行った(Fig3b)。フラップレスは歯肉を剥離せずに行う方法であるが、本術式のように抜歯後即時にイ
ンプラントを埋入する場合には非常に有効な術式である。歯肉を剥離しないため、骨の状況を正確に把握するためにも、3次元的なX線像のCTは不可欠である
が、通常の埋入と比較して、歯肉のロスを最小限にすることができるため、審美的なメリットは大きい。また、術後の痛みや腫れが極めて少ないため、体への負
担も少ない方法である。この方法は、インプラントシステムに依存する方法でもある。通常用いられている、ブローネマルクの外部接合方式(エキスターナル・
コネクト)では極めて困難な術式であり、アストラやアンキローシスなどの内部接合方式(インターナル・コネクト)で可能となる術式である。また、同じ内部
接合方式でも、ノーベルのセレクトやITIなどの接合部分がバットジョイントになるものは、同じく歯肉を噛み込みやすく、不向きといえる。治療の結果、上
下顎前歯部の機能性ならびに審美性を改善させることができた(Figs.4a-c)。
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